ラン・ロージー・ラン(東京マラソン2007)

実はあの2月18日以来、すっかり燃え尽き症候群におちいってたんですが。。。昨日、朗報を見つけました♪↓ 



第2回東京マラソンは、来年2月17日に開催決定!
やったー!!! 東京都知事が変わっても、やるみたいですね~

というわけで、再度モチベーションが上がったこのタイミングで、例の日記の続きをアップさせていただきますー 
思いがけず長編となってしまった「遥かなる東京マラソン」シリーズ、ついに堂々の完結編です!

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(第4話までのあらすじ)
さまざまな困難を乗り越え、ようやく東京マラソンに出走。レースもプラン通り順調に進んでいた。
しかし20キロ地点を過ぎたところで、またしてもハプニングが!! さてどうする?どうなる?!

その3:20キロ~30キロ地点
20キロを過ぎて品川のモノトーンなビジネス街を抜けたら、賑やかな銀座4丁目の交差点にさしかかる。
おっ!カルティエにグッチの看板が! スゲー!
隣を走ってる母娘らしき人達が、「お父さんも連れてきて、買い物ツアーに行きたかったね」と話してるのが聞こえる、楽しそうだ♪

時計を見ると11時半。そろそろ腹が減って来たなー、でも次の22km地点では、給食があるらしいから大丈夫だろう。期待に胸を膨らませて、給水ポイントにたどり着くと。。。

え? 無い、ないっ、、、水しかない!!
人形焼きやバナナはどこへ行ったー?!

スタッフの人が「すみませーん、給食は全て無くなりましたー!」と、ガナっている。先を行ったランナー達が、全部食べ尽くしたらしい。なんと残ってるのは水だけ!

ううう、、、ショックで足が重くなってきた。まるでドラクエで、毒の沼地を進むかのように、一歩進むごとに自分のHPが減っていくようだ、、、このままでは、低血糖で動けなくなる可能性が高い~ どうしよう? ゴールまであと残り20キロもあるのにー

フラツキながら走っていたら、ふと妹の言葉が頭によぎる「姉ちゃん、スタミナ切れになるから糖分を持っていったほうがいいよ」。あーそうだった!思い出した!! 雨で着込んだポンチョとウインドブレーカーと間に隠れていて、すっかりその存在を忘れていたのだが、背中にしょったポーチの中に、携帯用のゼリーを忍ばせていたのだった。
つくづく妹のアドバイスを聞いてて良かった~さすがチームRの管理栄養士!

次の25キロの給水所で、ゼリーを飲みほすとみるみるうちにHP回復! よっしゃー、これから残り17キロ、仕切りなおしだー! 沿道から「がんばれっ!もうすぐ雷門だぞー!」との声がかかり、顔を上げると

ウオォォォォォーーーーー!!!!! 提灯がデカーーーーイ!!!!!

実際に雷門を見たのは、生まれて初めてで、そのデカイ提灯の折り返し地点を目指して、大勢のランナーが走っていく様は圧巻であった!。まさに、この東京マラソンのハイライトシーンだったと言えるだろう。

第6関門の30キロ地点を3時間40分で通過。この調子なら残り12キロは、最悪歩いてでも制限時間内でゴール出来るだろう。。。このレース、もらったぁ!

20~30キロ、ここまでの走りは、練習に付き合ってくれた知人や応援してくれた友人達、マラソンに出るので休みを取るのを快く了解してくれた職場の同僚、ネットを通じて励ましのコメントをくれた皆さんに感謝を込めて捧げることにしようー なんとか30キロまで持ちこたえましたー どうもありがとうございます!!

(20km~30kmの所要時間/72:35)

その4:30キロ~40キロ地点
さすがに30kmを越えると、歩いている人もちらほら見かける。だが自分は、膝が痛くならずにこうして走れているだけでもうれしい!ので、スローペースでもてくてくと走り続ける。

浅草付近では、給食にありつけなかった空腹のランナー達に、沿道で応援する人達が飴を配ったり、味噌汁をふるまったりなど、心温まる光景が随所で見受けられた。まるで鳩のエサ場のように、おやつスポットにはランナーの人だかりがしていたw

近くで「さっきコンビニであんまんを買って食べたよ」と話している人がいる。街中のレースでは、そういうことが可能なのが利点なのかもしれない。よーし、自分も次回は、途中銀座のカルティエに寄ってネックレスでも買って、このファイテンの首輪の上につけて走るぞー! キャッシュカードを忘れずに持ってこなくてはww

時計を見たら、スタートしてから4時間半も経っていた。そんなに長い時間走り続けていることに、呆れると同時に感心してしまう。100キロマラソンを13時間で走破した女性ランナーの知人の「遅く走れるのも才能のうちよ」 という言葉を思い出す。

膝を痛めた時に診察してもらった整形外科のドクターが言うには、「もともと人間の足は、30キロも40キロも走れるようには出来ていない」らしい。それなのに、こんなに遠くまで走れるくらい丈夫な体をくれた、両親に感謝したい気持ちでいっぱいになった。

いよいよ街中を出て、築地の湾岸部に入ってゆく。橋を渡る時に突風が吹きつけるが、なんのこれしき!延岡の行縢おろしよりマシじゃー!

・・・普段は考えもしなかったことなのだが、40キロまで走れたことを両親、妹など自分の家族に心より感謝して捧げたいと思った・・・

(30km~40kmの所要時間/73:22)

その5:40キロ~ゴールまで
お台場が近づくにつれ、ようやく空が晴れてきたので、着ていたポンチョを脱いだ。あと2キロ、スパートしたい気持ちもあったが、ここまできて膝を痛めては元も子もないので、大事に走り通すことにした。
しかし時計を見たら、ちょうど2時過ぎ~ あれ?ひょっとしたら5時間きれるかもっ!上出来!!

「ピカチュー!」 子供達の声援が聞こえる方を向いたら、着ぐるみの人が軽やかに駆け抜けていった。
次に子供達の「サムライ!」という声が。。。見るとサムライの格好をしたおじさんが、手を振り返す元気も無く、トボトボと歩いていた。。。背中にしょったカタナが重そうだ。。。コスプレも自分の走力を考えてやらないと、痛い目にあうな。。。

賑やかなアナウンスの声が聞こえてきて、ゴールが近づいてくる。よくやったなー、最後の2キロ余りは、ここまで耐えた自分自身の強靭なボディ&ソウルに感謝しよう! どうもお疲れさまでしたっ!!

(40km~ラストまでの所要時間/14:57)

その6:エンディング
ゴールした後、メダルやバナナや花束をもらって、妹と7時間ぶりに待ち合わせエリアにて再会。
顔を合わせた途端に、妹の目に光るものが、、、お、鬼の目にも涙か?!、、、私の力走ぶりに感動したのかな?、、、姉を見直したか、わっはっはーーー!

と思いきや開口一番、「姉ちゃん。。。姉ちゃんが走ってるのが見つからなかったから、てっきりリタイアしたかと思って。。。無事にゴールしてて安心した。。。」

はぁぁ? なんとリタイアの疑いを持たれていたのか?! ガガーン!! チームRの唯一のスタッフから、全然信用されてなかったなんて^^;

泣きじゃくる妹と、その横でバナナと花束を持って、呆然と立ち尽くす私。もしもTV中継で「感動!東京マラソンで見た家族愛」という番組があったなら、インタビュアーは間違いなく、私ではなく泣いている妹の方を、走り終えたばかりのランナーと勘違いするだろう。「こちらの方、完走して感激で泣いております」なんてマイクを向けながら・・・


-----THE END(↑写真はゴールゲート、私もいます)------

次回予告: フルマラソンは通過点でしかなかったのか?! 新連載の「GO GO トレイル!」に乞うご期待!